セッション管理とSpring Bootの話
セッション管理(Servlet)
Webアクセスに使うHTTPにはセッションの概念がなく,そのままでは複数のWebページをまたがった一連の通信をセッションとして認識できません。そこでWebサーバーがクライアントとの間のセッションを認識し,処理の進行状態を把握するセッション管理のしくみが必要になります。このセッション管理を実現する一般的な方法に、Webサーバーが発行するセッションIDを利用するものがあります。これは、クライアントがWebサーバーにログインした際、セッションIDを発行し、以後、その情報をもとにクライアントとWebサーバーのセッション管理を行うものです。
セッション管理のしくみ
セッション管理なしの場合、マロサーバは毎回の要求に対して独立にレスポンスを送るだけなので前回の要求内容を覚えていません。そのため、初回リクエスト時にマロサーバにリクエストを送っても、二回目以降のリクエストでは一回目のリクエスト内容を覚えていないので話がつながりません。7ちゃんブラウザは毎回初回リクエストのように全てを伝えなければなりません。
一方セッション管理ありの場合、マロサーバは初回リクエストで発行したセッションIDをもとに二回目以降の処理を行うので、7ちゃんブラウザが伝えたことは引き継がれていきます。
ショッピングサイトで買い物カゴに入れられた商品が注文を確定するまでそのまま引き継がれていくのもセッション管理を行っているおかげです。
セッション管理のソースコード
HttpSession session = request.getSession(); //getSession();でセッションを開始 Users user = (Users) session.getAttribute("users"); if (user == null) { String error = "セッションがタイムアウトしました"; request.setAttribute("error", error); request.getRequestDispatcher("/views/index.jsp").forward(request, response); } else { //セッションを保持していた場合の処理 }
Spring Boot
「効率的に必要最低限の作業でSpring MVCを使ったWebアプリケーションを構築できるようにしよう」という考え方から生まれたのがSpring Bootです。
Webアプリケーション用のフレームワークとしてはSpring MVCが用意されています。しかし、Spring MVCを利用するためには、必要となるフレームワークやライブラリを正確に組み込まなければなりません。また、処理を構築するにはMVCの各コードを作成しなければいけません。これではプログラミングに取り掛かるまでの作業がかなり大変です。
そこでSpring Bootは従来のXMLによる設定ファイルだらけのJava EE開発から、@アノテーションによる設定ファイルを使わない開発へシフトし、効率的にWebアプリケーションを構築できるようにしました。